コンパニオン (Companion)
本日も、以前紹介しましたCurious Pleasures: A Gentleman's Collection of Beastliness(奇妙な遊興: 紳士のための奇癖コレクション)から、「コンパニオン(Companion)」について以下紹介いたします。
コンパニオン (Companion)
一般的には雇い主に付き添い、晩餐会や会議などで賓客への説明や案内を行う職業であり、決して非難されるべき職業ではない。
しかし、特に若い女性がこの職業に雇われる前には、将来の雇用主が非の打ちどころのない人物であることを確認し、慎重にアプローチすべきであるということを示唆したい。
しかし、特に若い女性がこの職業に雇われる前には、将来の雇用主が非の打ちどころのない人物であることを確認し、慎重にアプローチすべきであるということを示唆したい。
コンパニオンは職業柄、全面的に雇い主に依存することになる。
雇い主の邸宅から遠く離れた場所に付き添うことが多く、外国に行く場合もある。
その場合、現地の言葉を話すことができず、うまく意思疎通ができない場合もある。
通常であれば、このようなことを心配する必要はないが、外国のような非日常の状況下では、若い女性は自分自身を危うくしたり、自分への誘惑を防ぐことができなかったりすることがある。
そしてときには、自分が保護を求めるべき雇い主に誘われて野獣のように襲われることもあるのだ。
2つの例を挙げてみよう。
Miss L・Mは、スコットランドのキンカーディンシャーにある、貧しいながらも立派な家に生まれた若い女性で、このような職業に就くことの多い典型的な階級の女性であった。
彼女の両親はキリスト教の教えを敬虔に守り、彼女は人間の肉欲的な罪や人体の悪用について何も知らず、美しい無垢な心を持っていた。
成人すると、彼女はS伯爵に雇われ、彼の長女であるLady Kのコンパニオンとして働くことになった。
スコットランド北部の冬の夜は長く、気候は明らかに鬱屈としていた。
Miss L・Mは、「あなたとベッドを共にしたい。」というLady Kからの提案を、仕事と割り切って受け入れた。
彼女がLady Kの行動をどう見ていたかは定かではないが、私は慈悲深く、彼女が極めて無邪気に同意したと考えていた。
彼女はおそらく、このハイランド地方では、寝る前にこれから犯す罪を想定し、罰として尻を優しく叩かれるのが、一般的な習慣なのだと思っていたのだろう。
彼女は、従順なコンパニオンとして言われたとおりにすべきだと考え、Lady Kが彼女を裸で部屋中を走り回らせる習慣を、単なる風変わりなものとして受け入れていたのだろう。
もしかしたら、ベッドの上で舌を使って淫らな行為をするように言われたことも、雇用主からの合理的な要求だと考えていたのかもしれない。
確かなことは、5年という短い期間に、彼女が無垢で貞淑な少女から、私がこれまでに出会った中で最も淫らではしたないサフィストの一人に変わってしまったということである。
同じく教訓的な例として、Miss.R・Mの話がある。
彼女は、使用人を専門に扱う会社を通じて、D夫人と名乗る人物のコンパニオンとしての職を得た。
D夫人は中年の大柄な女性で、少なくとも英国にいる間は、他のどの女性よりも立派に見えていた。
あるとき、南ドイツのバーデン・バーデンという温泉地にD夫人に付き添って行くこととなった。旅の最中、Miss.R・Mは、ベッドで服を脱いているときに感じる雇い主の気配に気付いた。
そして、彼女はノイシュタット・アン・デア・ヴァインストローゼで、D夫人が実は男性で、名前をMr G・Sと言い、最初から彼女を誘惑しようとしていたという恐ろしい事実を知ってしまうのだ。
しかし、その時にはもう手遅れで、彼女は彼に体の隅々まで見られてしまい、彼の策略に屈するしかなかった。
彼の欲望を満たした彼女に、Mr G・Sの興味はなくなってしまい、遠く南ドイツの地で彼女は捨てられた。
たまたま当時この地域の調査をしていた私が、ドイツ語で書かれた資料を理解できずに悩んでいたところに、ドイツ語の堪能な英国人の彼女がいたため、私は彼女を家に帰すことができたことは幸運なことだったと今でも思っている。
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