2021年12月11日土曜日

最近買った興味深い図書

本日は、最近買った興味深い図書について、紹介します。

Curious Pleasures: A Gentleman's Collection of Beastliness

奇妙な遊興: 紳士のための奇癖コレクション



この本は、ヴィクトリア朝時代の性癖カタログのようなフォーマットを採用しており、ワード毎にその解説を行なっているものです。
例えば、「尻叩き」「ガァバネス」「パドル」「杖笞」「白樺の枝」「お仕置き」といった、本ブログの読者の方たちにとっては、目新しくはないが、放っては置けないワードの解説はもちろんのこと、「ダンス」「バーレスク」「カーペット叩き」「電気刺激」「Figging 」と言った変わり種、またそれ以上に今まで聞いたことのないようなワードの解説もたくさん掲載されています。

また、イラストも全てのワードというわけではないですが、時折掲載されており、風合いも独特で即買いしてしまいました。

以下はこの本のいわゆる「はじめに」の部分です。

この本は、ヴィクトリア朝時代、英国の図書館では、鍵をかけて管理されていた。

この本を手に取ることができるのは医師や学者のみに限定されていた。

スコットランド・ヤード(=警察)もこの本を参考図書として保管しており、或いはシャーロック・ホームズも捜査で、この本を活用したかもしれない。


英語圏でこの本を個人所有している者は、妻や子供達、メイドの手に届かないよう、棚の一番上の方に置いたり、鍵のかかったキャビネットに隠して保管していた。

なぜなら、この本を見た女性は、気絶してしまうと言われていたからだ。


多くの古書店においては、この本は伝説として語り継がれており、時折、初版本が世に出た際には、莫大な費用をかけて手に入れようとする者もいるくらいだった。

原本はすべて失われたとも言われていた。

しかし、フロイト以前のケーススタディが掲載されたこの奇怪なカタログの原本は実在し、最後の偽書から1世紀以上の時を経って今回復刻されたのだ。

大人の好奇心と許容できない女性の行動に関するこの国宝級の百科事典は、オリジナルのイラストをそのままに完全に復元されたのだ。

この禁断の学術的に狂気の作品は、現代の私たちにとっても非常に好奇心をそそられるものである。


この本の著者の正確なイニシャルは不明であり、正確な身元も謎のままである。

もしかしたら、博識な男性や大学の図書館からお金を巻き上げるために、ヴィクトリア時代のポルノ作家が作った作品である可能性もある。

確かなことは、著者が明確な目的を持って執筆したということだ。


「尻叩き」の解説部分のイラスト



本当の著者は、Peter Birchというスパンキング小説作家ですが、この本の著者名ではPeter Freemanという架空の作家ということで出版している凝りようです。
是非、読まれてみてはいかがでしょうか。








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