2021年10月22日金曜日

18世紀のパーティーなど

翻訳掲載いたします。

この記事「A Voice in the Corner」に掲載されていたもので。


最初の絵画は、ロイヤルジョークです。

プリンス・オブ・ウェールズ(=英国の皇太子)が愛人のフィッツハーバート夫人の尻を叩くのを描いたもので、典型的な作品です。


18世紀の英国では、社会と法律の両方が、羞恥と暴力全般に対して、現在に比べるとはるかに緩やかな見解を持っていました。

例えば、誰かへの重大な暴行であっても、その暴行から1年と1日以内に死亡した場合や、犯罪の過程で財産が奪われたり、破産を招いたりした場合を除いては、訴追の対象とはなりませんでした。

また、紳士は自分の名誉を傷つけられた場合、いつでも決闘に訴えることができたのです。

そのため、無差別に行われる「尻叩き」は、法律の問題ではなく、ユーモアの対象としてしか扱われていませんでした。


例えば、ミルトン・カーデューがロンドンの路上で生意気な若い荷物持ちに悪態をつかれたとき、彼は何も考えずに彼女のスカートを持ち上げて、音を立てて鞭打ちをしても何の問題もありませんでした。

これは今日のように下着が一般になる以前の時代には、彼女の裸のお尻を意味していました。

おそらく、若い荷物持ちの友人たちが彼女を助けようと駆けつけたかもしれませんが、見物人たちはその光景を笑いながら楽しんでいたのだと思います。


確かに、18世紀においては、家の主が女性の尻を叩く特権を事実上持っていました。

それは、平手はもちろんのこと、白樺のバーチや革鞭など、主の決めたやり方で、好きに行うことができました。

その叩かれる「尻」は、メイドや成人した娘、あるいは妻など、様々で、彼女たちは法律上の手段を取ることはできなかったでしょう。


1790年代のあるパーティーでは、ある女性が、ハザード(当時流行していたカードゲーム)に飽きていたのか、賭けの対象として、「2スコアのストローク(=40打)白樺のバーチ」を賭けて楽しんだという記録が残っています。


真ん中の絵画は19世紀のものですが、この場面をよく再現しています。


また、下の絵のような服装が、このようなパーティーの進行を円滑に進めたのかもしれませんね(笑)。











0 件のコメント:

コメントを投稿

あるレディーズ・コンパニオンの思い出(前編) さあ、今回から新しいシリーズの始まりです。 今回のテーマは「レディーズ・コンパニオン」です。 「レディーズ・コンパニオン」なんて聞き馴染みのないテーマですよね。 簡単に言うとお金持ちのご婦人と金で雇われた年下の介添人といったところでし...